最近、助産師指導で女児の頭部変形をきたしたと高知市を提訴するニュースが話題になりました。
SIDS(乳幼児突然死症候群)を防ぐために硬い布団で寝かせるべきとの指導だと思うのですが、そのために女児の後頭部が平らになったとの訴えでした。
確かに小さいうちに頭部がいわゆる絶壁になってしまうと、大人になってからもう丸い頭になることはありません。
そのため、早い段階で頭部の変形を改善させるためにヘルメット治療が自費で行われています。
このヘルメット治療は一定の効果を上げており、今後も需要が増えていくのではと思います。
ただ皮膚科医の立場から考えると、汗や皮脂の多い赤ちゃんにとってヘルメットをずっとかぶっているというのは肌荒れのトラブルにつながります。
悪化すると脱毛してしまう可能性もありますので、ヘルメット治療においてスキンケアは非常に重要になります。
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まず、汗っかきである乳児がヘルメット治療によって予想されるのは、あせもやあせかぶれなどの湿疹性病変です。
ヘルメット治療は1日あたり20~23時間装着することが推奨されています。
汗のかきやすい夏場はもちろんですが、冬のような寒い時期でも長期間かぶることで湿疹性病変はでてくると思われます。
そのため、汗をかいた場合はヘルメットを外して頭をきれいに拭いたり、洗うことが湿疹の予防になります。
湿疹がでてしまった場合は、やはりステロイドなどで湿疹を早めに治してしまうのが良いでしょう。
乳児の頭部湿疹に使えるのはリビメックスくらいの強さのステロイドですが、もし湿疹病変がありましたら皮膚科に相談してもらえると幸いです。
湿疹があるとかゆくてかいてしまうことが多く、皮膚の状態を悪化させてしまうこともあります。
皮膚の状態が悪化したところに汗や蒸れで細菌(多くは黄色ブドウ球菌)が増えてしまうと、とびひや毛嚢炎などの細菌感染のリスクにもなります。
さらに、その状態が悪化すると皮膚の深いところまで炎症が広がり、瘢痕性の脱毛をきたすことがあるためスキンケアは非常に重要になります。
さすがに毎日1回はお風呂でシャンプーするご家庭がほとんどですので、脱毛をきたすような病状になることは滅多にないとは思います。
ただヘルメット治療をされている赤ちゃんの日常のスキンケアとして、黄色ブドウ球菌を減らす作用のあるヒノキチオールの入ったローションはおすすめです。
ヘルメットを外して頭を拭いた時やお風呂上がりに、このヒノキチオールの入ったローションを使うとより良いスキンケアになると思います。
私の赤ちゃんも夏からヘルメット治療を開始しましたが、ヒノキのローションを使ってスキンケアをしています。
さっぱりして使い心地もよいのでおすすめです。
ぜひ使ってみてください。
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